こんにちは。
我孫子中央歯科室です。
今回はフッ素について、お話しします。
みなさんは、フッ素配合の歯みがき剤や洗口液をお使いでしょうか？
このよく耳にする「フッ素」ですが、どのようなもので、どんな効果があるのかをご紹介したいと思います。
【フッ素ってなに？】
フッ素（F）は必須微量元素と言われるもので、緑茶・紅茶・ビール・塩・味噌・大根・魚貝類・肉など、 日常口にしているほとんどの食品中に含まれています。
必須微量元素とは、生命と健康の維持に欠かすことのできない元素で、鉄（Fe）や亜鉛（Zn）、ヨウ素（Ｉ）などがあります。
フッ素はミネラルのひとつで、丈夫な歯や骨のために必要な栄養素です。
【フッ素の3つの作用】
フッ素は丈夫な歯や骨をつくるためにも大きな役割を果たしていますが、歯に対しては、次の3つの作用があります。
※むし歯予防に使用する「フッ素」は、フッ素を構造内に持つ「フッ化物」を使用しています。
1. 歯の表面の質を強くする
歯の表面を覆うエナメル質を酸にとけにくい性質に変え、むし歯に対する抵抗力を強くする。
2. むし歯菌の活動を抑える
抗菌作用で、むし歯菌が作り出す酸の発生を抑え、むし歯菌の活動を抑える。
3. 再石灰化を助ける
だ液に含まれる成分にも溶け出したミネラル分を補充して元通りにする再石灰化という働きがある。
【フッ素の効果でむし歯予防】
歯科医院ではむし歯予防の処置として「フッ素塗布（フッ化物歯面塗布）」をおこなっています。
特に生え始めのまだ柔らかい歯に対して有効なため、お子さんに推奨しています。
もちろん、大人の方にも効果があります！
大人は、加齢や歯周病により段々と歯ぐきが下がってきます。歯ぐきが下がると歯根（歯の根っこ）が露出してしまいます。この歯根は、硬いエナメル質には覆われていないため表面が柔らかく、生えたての乳歯と同様にむし歯リスクが高い箇所です。
このむし歯リスクを下げるために、大人の方には高濃度のフッ素塗布を定期的に行うことをおすすめしています。
歯科医院でのフッ素塗布は時間と共に効果が薄れてしまうため、ご家庭でできる「フッ素配合歯みがき剤」や「フッ素配合洗口液」の使用と合わせ、積極的にフッ素を活用しましょう。
【初期のむし歯ならフッ素活用などで修復も可能】
初期であれば、フッ素の活用などで再石灰化の作用を作り出し修復が可能な場合もあります。
しかし、初期のむし歯は自分では見つけにくいため、歯科検診が有効です。当院では定期的な検診をはじめ、フッ素塗布などのケアにも力を入れています。お気軽にご相談ください。
