砂糖の日に知っておきたい歯の話

こんにちは。我孫子中央歯科室です。

3月10日は砂糖の日。
さ(3)とう(10)の語呂にちなんで、砂糖関連団体から構成される「お砂糖”真”時代」推進協議会が制定した記念日です。
歯の健康にとって気を付けたい食べ物の一つである「砂糖」ですが、なぜ歯に悪いといわれているのでしょうか。
今回は、砂糖と歯の関係についてお話します。

砂糖の歴史

砂糖の歴史は、紀元前ごろのインドからとされています。
日本には奈良時代、唐招提寺を開いた鑑真和上が中国から持ち込んだといわれ、当時の砂糖はとても貴重だったため、薬として扱われていました。その後、江戸時代には国内産糖の奨励策がとられ、全国各地に製糖業が広まります。海外からの近代的な製糖技術が入り、砂糖が一般庶民に行きわたるようになったのは明治時代に入ってからだそうです。

また、日本では白砂糖(上白糖)を使う家庭が多くみられますが、世界的には白砂糖ではなく、グラニュ糖が一般的であるといわれています。白砂糖(上白糖)は日本だけのお砂糖で、和食を作る際に使用するお醤油との相性がよいため、日本では調味料の一つとして使用されています。(ウェルネオシュガー/シュガーラボのHPより

砂糖と歯の関係

砂糖はブドウ糖の最も優れた供給源、適度にとることが健康面によいと証明されています。しかし、一方で歯にとって砂糖は気を付けたい食べ物のひとつです。むし歯の原因「ミュータンス菌」は、砂糖がお口に入ってくると活発に働いて歯垢を形成し、その歯垢の中で「酸」を作りだします。この酸によって歯が溶かされ、むし歯になります。
1日の中で食事のときだけ歯垢は酸性になり、それ以外の時は唾液の働きで歯は守られています。しかし、砂糖を含むジュースやお菓子などを1日に何度もダラダラと食べていると、酸性になっている時間が長くなり、むし歯のリスクが高くなります。
特にお子様の歯を守るためにも、ダラダラ食べは気を付けるようにしましょう。

むし歯菌から歯を守るために

むし歯菌から歯を守るために、気を付けたいことをいくつかご紹介します。

フッ化物(フッ素)の入った歯みがき剤や歯間ブラシなどを使用する

フッ化物は歯のエナメル質を強化し、むし歯を予防することができます。
また、歯みがきだけでは、歯と歯のすき間や歯と歯ぐきの境目に汚れが残ってしまいます。歯ブラシだけでは落としきれない汚れを歯間ブラシやフロスを使用してみがき残しをなくしましょう。

よく噛んで食べる

唾液は自浄作用があるためお口の中を清潔にすることができます。よく噛んで食べることを意識し、唾液の分泌量を増やすことで、むし歯や歯周病を防ぐことができます。

こまめに水分をとる

食事の後はこまめに水分をとり、お口の中が酸性になる時間を減らすようにしましょう。

定期的に歯科検診を受ける

毎日の歯みがきを丁寧に行うことは、むし歯や歯周病を防ぐことに効果的ですが、気付かないうちに汚れが蓄積している可能性もあります。定期的に歯科検診を受けることでむし歯や歯周病を早期発見でき、進行する前に治療することができます。また、定期的にクリーニングをしてもらうことで清潔な状態を維持することができます。

まとめ

砂糖を適度な量をとることは健康にもよいですが、砂糖を含む飲食物をダラダラ食べをしてしまったり、たくさん摂取してしまうと歯の健康が損なわれてしまいます。当院では、定期検診以外にも、歯の健康についてのご相談も受け付けています。何か気になることがありましたらお気軽にご相談ください。