こんにちは。
我孫子中央歯科室です。
5月17日は「高血圧の日」です。
特定非営利活動法人日本高血圧学会と日本高血圧協会が、高血圧に関する正しい理解を普及することを目的に記念日として制定しました。
みなさんはご自身の血圧がどのくらいかご存じですか?
最近の研究で、意外にも「高血圧と歯周病が関係していること」がわかってきました。
今日は高血圧の日にちなんで、高血圧と歯周病のお話をしてみたいと思います。
【重度の歯周病の人は、高血圧である割合が2倍!】
重度の歯周病の人はそうでない人と比較して、高血圧である割合が2倍も高いことが最近の研究でわかってきました。
高血圧と歯周病の関係についてはさまざまな要因がありますが、一つは「歯周病菌が動脈硬化を誘導する物質を出す」こと。
もう一つは、降圧剤の一部の薬(ニフェジピン・アムロジピンなど)の副作用として「歯肉の腫れがある」ことなどが挙げられます。
※高血圧の基準:家庭血圧で135/85mmHg以上、診察室血圧で140/90mmHg以上
【高血圧も歯周病も、生活習慣病】
高血圧とは血圧が高い状態が続く病気です。血圧が高いと血管に強い圧がかかり、血管を傷める原因となります。
高血圧はサイレントキラーと呼ばれ、自覚症状のないことが特徴です。知らず知らずのうちに体全体が高血圧の影響を受け、脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こしてしまいます。
高血圧の原因は塩分の摂り過ぎや喫煙、ストレスなどが挙げられます。一方の歯周病は、歯の周りの歯肉が細菌に感染することによって炎症を起こし、赤くなったり腫れたりする病気です。
進行すると歯を支える骨が溶けてしまったり、歯がグラグラして抜けてしまいます。歯周病を予防するには、歯みがきなどによって歯垢をしっかり取り除き、細菌の繁殖を抑えることが一番大切です。
喫煙や不規則な食習慣、ストレスなどもリスクファクターといわれていることからも「歯周病は生活習慣病」といえます。
生活習慣を見直すことで「高血圧」や「歯周病」は、ある程度コントロールできると考えられています。
【日本人の40歳以上の約80%が歯周病にかかっている】
歯周病は歯肉から血がでたり、歯がぐらぐらするなど、お口の中だけの病気と考えられてきましたが、高血圧をはじめとする全身の健康に影響を及ぼすことがわかってきました。
そのため、歯周病の予防や早期治療は全身の健康のためにとても大切なのです。日本人の40歳以上の約80%が歯周病にかかっているとされています。
症状や特に気になることがない場合でも、まずは歯科医院でチェックしてもらうことから始めましょう!